プチシングルス大会の特徴である「時間制」の試合形式について考えてみます。
ご存知の通り、プチシングルス大会は、予選が15分、決勝が20分と言う時間制の試合形式を採用しております。(プチダブルス大会は、予選・決勝ともに20分です。)
このページでは、この「時間制」について、じっくり考えてみようと思います。
まずは、大前提として、普通の1セットマッチや6ゲーム先取、8ゲーム先取の
試合などとは違った面が出てまいります。
それゆえ、
●時間が短い
●そもそも、時間で切るのはどうなの?
●普通の大会は、1セットマッチなので、やはり1セットマッチがいい。
という意見をよく頂戴いたします。
その反面、いろいろなメリットがあるので、この場を借りてご紹介させていただきます。
今回は、ザックリと書かせていただきますね!
時間制のメリット・・・
●試合の序盤に強くなる・・・つまり、先行できるようになる。
●1ポイントの大切さが、身に沁みてわかるようになる。
●残り時間が短いときに、必死に逆転の戦略を考案し、実践することで、起死回生の戦術を実戦で試し、身に付けることができる。
●相手に通用しない戦略や戦術に、かなり早い時点で見切りをつけ、次の戦略や戦術を試すようになる。・・・決断力がつく
●戦略を変更するための決断を促すための、情報収集力が高まる。
(短期決戦ゆえ、より多くの情報を取得しなければならないため。)
●様々なプレッシャーに対して、冷静に対処できるようになる。
●大雑把なテニスだと、簡単に負けてしまうので、きめの細かいテニスが求められ、それに合わせて、どんどん精度の高いプレーをするようになる。
⇒ だから、試合に強くなる。
さらに、
●コートチェンジに必要充分なルーティンが身につく。
●自分のペースを磨くことができる。
●次の試合の時間が決まっているので、待ち時間を有効に活用できる。
●試合の時間を逆算して、戦略的に食事を摂ることができる
●時間の使い方が上手になる
⇒ 時間に「使われる」のではなく、時間を「有効に活用する」ようになる
さらに、人によっては、こんなメリットも!
●体力に自信の無い方でも、5試合できる・・・プレースタイルにもよりますが、1セットマッチを5試合やるには、かなりの体力が要求されます。
●日没サスペンデッドにならない。
●大会の終了時間が明確なので、大会のあとに、別の予定を入れることができる。
極端に早くなったり、遅くなったりしない。
といったところでしょうか?
このメリット、多いのか少ないのか、人によって意見が分かれるところでしょう。
でも、このようなことを積み重ね、序盤の15分なり20分でリードすることを繰り返していくと、何が起きるでしょうか?
プチシングルス大会の中では、自分はもちろん、対戦相手も、時間内にリードすることに集中しているわけですので、あまり気がつかないかもしれませんが、通常の大会に参加すると、非常に簡単に、序盤の15分を支配できるようになります。
つまり、プチシングルス大会で身に付けた集中力と、研ぎ澄まされたきめ細かい技術は、プチシングルス大会に出たことの無い人にとって、「脅威」です!
それゆえ、序盤に圧倒的な差が出てしまいます。
たとえば、最初の4ゲーム。
プチシングルス大会に出る前なら2-2だったり、0-4になっていたものが、プチシングルス大会で身に付けたものを発揮することで、ラクラク4-0になってしまったりします。
つまり、相手が、序盤だと言うことで、じっくり自分のことを観察している間に、自分は、さっさと相手の弱点を発見して、どんどんゲームをとってしまうと言うわけです。
実は、実力が拮抗している場合でも、これだけのリードを獲得すると、相手は、正気ではいられないものです。
だって、0-4ですよ!
反撃しようにも、すでに崖っぷち。
ここからキープ合戦になったとしても、5-1となり良くて6-2。
そのまま行けば、6-1で勝利です!
つまり、プチシングルス大会で、序盤の戦い方を繰り返し経験し、熟練していくことで、かなり勝率が上がってしまうというわけです。
このプチシングルス大会、もともと、大会名の通り、「試合経験を増やす」ためにスタートした大会なのですが、実際に継続していく中で、「勝率が上がる!」という、ものすごく大きな副産物を得ることになったと言うわけです。
単純に、「1セットがいい」とおっしゃるのも理解できますが、時間制には、それなりのメリットがあり、実は、1セットマッチで、勝ち上がるための訓練の場として、非常に有効な仕組みだと思っております。
まだ、プチシングルス大会に参加したことの無い方は、ぜひ、参加してみてください!
1度だけ参加したことのある方、ぜひ、もう一度、お越しください!
2回以上参加された方、ありがとうございます!引き続き、プチシングルス大会で腕を磨いてくださいませ!!
プチシングルス大会を通して、試合を楽しみながら強くなる方が、どんどん増えて日本のシングルス人口が爆発的に増えることを願って止みません。
プチシングルス大会事務局
代表 杉下正行